2009.11.16

アーカイブ・ジャンキー

AUTHOR

myArchive

インターネットを使っていて「あー、面白いなー」と思う瞬間は人それぞれあると思います。
Flashコンテンツで言えば、3Dでビュンビュン動くサイトだったり、カッコイイ音楽が流れるサイトだったり。

最近ではあまり取り上げられなくなりましたが、一昔前は「アーカイブとしてのインターネット」という側面は大きな魅力のひとつだった気がします。
ドアズ内では映像編集をする機会も多い僕としては、過去の偉人達が残した映像を見るのが趣味だったりもするので、映像アーカイブとしてインターネットを利用することは多々あり、未だにその魅力に憑かれています。

そんな、映像アーカイブジャンキーな僕を刺激する事件が、ようやく日本でも起こりました。

あのNHKが、その膨大な映像資料をネット上に公開し始めたんです!
その名も、NHKクリエイティブ・ライブラリー

NHKクリエイティブ・ライブラリー

利用規約を読んでみると、基本的に「営利目的ではないこと」「他人に迷惑(著作権侵害等)をかけないこと」をクリアすれば、この映像を素材を利用して作品を作り、個人作品として公開することはOKのようですね。
(詳しくは、「利用のルール」を参照してください)

営利目的がダメなので我々のお仕事では使えないようですが、アーカイブされている映像達は紛れもなく日本トップクラスの技術者達が撮影した映像で、クオリティは言わずもがな。
見ているだけでも、おもわず見入ってしまう映像がたくさんあります。

なかには、ハイスピードカメラで撮影された素材もあり、学術的にも価値の高い映像がたくさんあるんじゃないでしょうか。

NHKの真骨頂ともいえる、ポップサイエンス系の番組の撮影素材があるところを見ると、今後もいろいろな「蔵出し映像クリップ」がアップロードされて行くんではないでしょうか。

アーカイブをウェブ上で有効活用するには

ウェブ屋で働いている人間としては、とくにこういう意義のあるアーカイブを見ると、なんとか有効活用できないのか?と考えずにいられません。

個人的な願いとしては、NHKさんには是非とも、このアーカイブをAPI公開して頂きたいですねー。
ウェブコンテンツとして映像を利用できるようになれば、これらの映像がウェブ利用者に晒される確率は爆発的に増えるんじゃないでしょうか。
そうすれば、このアーカイブが本来持っている社会貢献力の何倍もの効果が世の中にフィードバックされないのではないか、と思います。

現状、APIの提供に関しては何も言及されてないようですね。
ただ、たとえAPIが提供されても営利目的がNGとなっているので、個人活動として作るしかないのですが。

この、「営利目的での利用は禁止」というのは結構色々なところで出くわすのですが、中々難しいですね。
映像を特定の商品やイメージと結び付けられてしまうと、確かにその映像の価値が変わってしまうので、禁止としている考えは解るのですが、その一方で、これだけ貴重な映像が、人の目に触れる機会を減らしているという事も凄く残念だと思うんです。

なので、例えば、APIの利用はコンテンツの趣旨を審査して、アーカイブの趣旨と合致するモノにのみAPIKeyを発行する形で許可をするような仕組みは駄目なんでしょうかね?

まあ、小さな会社の1クリエーターの妄想にすぎないのですが、とにかく、これらの映像技術者達の並々ならぬ努力と根性の結晶は、ウェブというメディアがリーチできる全ての人の目に触れておきたい気がします。

ウェブ上に折角公開しているのにAPIを提供しないというのは、富士山の上に大きな図書館を作っただけのような気が・・・というのは、少々大げさな例えですかね(笑。

まとめ やっぱりアーカイブ最高!

なんやかんやと書きましたが、結局のところ、それでも人類の遺産を積み上げていける、インターネットのアーカイブとしての側面が単純に好きなわけです。

なので、最後に、僕が個人的に好きなものを紹介して終わります。
この映像が、みなさんを素敵なアーカイブ探索旅行のキッカケとなることを願いつつ。
(これは、Internet Archive からの引用になります。)

それではみなさま、月世界旅行へボンボヤージュ!

戸田@ドアズ社長ブログ

  • No items
PAGE TOP